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HUSABERG TE250 2013 その2

 ※写真をクリックすると拡大して表示します。

photo:mondo-moto 13モデルから新採用されている4CSフォークのモデファイを行いました。

 このフォークはフサベル/KTMに使われているのですが、内容を見る限りセッティグが排気量ごとでも同様なんですね。去年モデルですとエンデューロモデルではフサベルが4860クローズドカートリッジで、KTMが4860オープンって事でした。それぞれ良い面があってってとこだったんですが、今年モデルはイーブンです。

 乗ってみた感想は、KTM、フサベルとすごく違いがあるのですが、フォークの動きってやっぱ同じように出るんですね。

 モデファイをしたいって事は良くないとこがあって行うわけなんですが、まずこのフォークの良いところってのは軽量ってとこです。体感的には4860のクローズドカートリッジよりも軽い気がします。軽量なフォークに乗りなれると重いフォークってすごく違和感が出て来るんだと思いました。跳ねた後の切り替えしとか良いと思いますし、コーナーリング最中の自由度が有るというか、ハンドルをこじっても良いようなフィーリングが出てきます。かなりレーシーなフォークだと思いますよ。

 まああんまりいじらなくてもタイムを計ってみると他のフォークに比べて良いタイムが出せるのかも知れないです。やってみていませんし解りませんが、そんな気がしました。

 ただずっと長く乗っていく場合、気に入った動きをしないサスペンションって気分も良くないしつまらないですよね。例えば前にSIXDAYSに出た事があって、モデルは06の125EXCのレンタル車両だったのですが、ニューモデルで当然調子は良くて完走も出来たし良かったんですが、6日間の合い間合い間で「やっぱサスペンションは持ってこられるのが良かったんだけど……」みたいな事を考えてました。

 話は戻って、今回の4CSってフォークはまず底付のフィーリングが半端じゃなく悪い(笑)と思います。ほんとにごめんなさい。カッコオーーンってのはマルゾッキマグナムの時にあったんですが、それ以来の衝撃でした。動き方も軽快で良いのですが全体でダンパー効果が足りない感じで、よく動くフォークなのですがしっとりとした「ハー−ぁ」っていう穏やかなフィーリングが無いんですよね……まずはこの部分をより良くするって事で作業を開始しました。結構乗りました。乗ったら次の週までにセットを変えてを何回やったかなあ。

 最初に行ったのはハイドロストップという箇所のシムの積み替えです。この手首の痛みをどうにかしたかった……じゃ無くて、底付きフィーリングを良くしたかったために行いました。今までのフォークではなかったパートなんですが、オイルロックにかなり影響しそうな箇所だと思い行いました。違いを見るために少し大げさに積んだってのは前回書きましたが、相当影響がありますね。ここは。でも今回この箇所のデータを集めるのは次回に持ち越しました。フサベルJAPANさんのアドバイスもあったのですが、やっぱり基礎を考えると通常通りのオイル量(油面)で調整してからだなって思ったからです。

photo:mondo-moto photo:mondo-moto

 平行してフォークの動き方を変える作業。この辺りはこれまでも行っていた、単純にシムの変更ってことなんですが、新システムなだけあって今までのデータは使えませんでした(参考にはなりましたけど)。やっぱり何回かやり直おしてみて、現状では自分なりに一番良い方法が見つかったと思います。

photo:mondo-moto サスペンションを組み終える最後の作業になるのですが、油面調整です。これが結構効きました。通常110MMが標準なのですがもう少し上げてみました。結果的には底付きでガシャンは全く無くなりましたよー。

photo:mondo-moto セッティングを変えたからって訳では無いのですが、スプリングを交換しました。1レートソフトです。毎週比較用のフォークを持って出かけていたのと、終盤には同じ4CSを「使ってみたら」って言ってくださる心の優しいお客さんが来てくれて、ありがたく比較対象とさせていただきました。

 その結果なのですが、固い路面や石の上とか、なんか跳ねる気がしたんですよね。それで、意外とよく動いている割には初期からもう少し先ぐらいが固いんじゃないかなあと思いました。

 結果的には良く出たと思います。結局、クローズドカートリッジの時も1レート下げるっていうのは良い方法でしたし、このフォークも同じ流れで良いのかもしれませんね。

photo:mondo-moto オイルの選択です。メーカー指定の4番、あと常日ごろ使っているTOTALとSHELLで試しました。

 最後にオイルを決めるなよーって話しになってしまうのですが、作業の流れでこうなってしまいました。最初は純正を使っていたのですが、やっぱりオリジナルで行きたいよなって考えてTOTALで暫くセッティングを行っていました。理由は一応あって、ダンパー効果を出すためにやや固めが良いと思ったんです。が、このフォークはどうやら極力柔らかいオイルっていうのが合うみたいです。固いオイルですと何かこうオイルの流れが悪いのが乗っていて感じられました。

 あとはやっぱりマニュアルの標準ダンパー付近を基礎データにしたいですよね。それを考えると結構ずれ込んでしまう感じで。結局選んだのはSHELLでした。僕が知っているフォークオイルの中では、かなりというか一番かなあ、柔らかいオイルだと思います。これがぴったりでした。

 純正の4番って実はどんなオイルなのか知りたくて、今馴染みのオイルメーカーさんに成分を調べてみてもらっています。この結果はかなり楽しみですね。

photo:mondo-moto 4CSの比較対象で使っていたフォークは、OHLINSのTTXとノーマルの4CS、それからこの4860のオープンカートリッジでした。二種類のフォークと比較してみて、あらためてオープンカートリッジの良さが確認できましたねー。13モデルではSIXDAYSモデル以外のノーマルEXCに使われています。ほんと捨てがたいフォークだと思います。ある意味SIXDAYSモデルよりノーマル車両を選んだ方が良いって考え方も出来ちゃうくらいだと思いました。

 テスト用で今まで取って来たデータを全て集めて(笑)とっておきのを作りました。4CSに比べると軽快感は無いのですが、ダンパーが良く効いていてとても落ち着いた動きなんです。インナーカートリッジのピストン径が大きいためだと思うのですが。エンデューロで使う場合はこんな特性のフォークってかなり向いているんじゃないかと思います。

 もう一種類、KTM/フサベルで使っている4860のクローズドカートリッジというタイプもあるのですが、やっぱりそれぞれですね。それぞれが良い特徴が有って良いフォークだと思います。クローズドカートリッジに関しては、再度次回あたりに書いてみようかと思います。

photo:mondo-moto エンジンのパワー(フィーリング)アップという事で、チャンバーを交換してみました。まず試したのがFMF。125を乗っていたとき、DOMAよりFMFの方がパワーの出方が良くて気に入っていました。DOMAはガツンとパワーが出てくるのですが、FMFはゆったりと太いトルクが出る感じだったのと、セッティングを出しやすかったのを覚えています。ですので最初に買ったのがFMFだったのですが……

 250ではどーだったかっていうと、これが不思議な事に125のイメージとは正反対な感じでした。FMFは割りとノーマルのチャンバーに特性が似ていて、低速から上まで上乗せしたフィーリングです。使いやすいといえばこちらの方が良いかもしれませんね。

photo:mondo-moto 対してDOMAはエンジンフィーリングがガラリと変わります。低速トルクがゆったりとした感じで出てくるんです。結構こういうのが好きなんですよ。カポって開けられるじゃないですか(笑)。で上もパワフルで伸びもいいんですよ。

 当面はDOMAばかり使うことになりそうですね。錆び落しがかなり面倒なんですが……。でもぴかぴかにした後の焼け具合を見るのが僕は大好きなんです。どの辺りまで紫に焼けるかなー、みたいな。皆さんも一度地肌がしっかり見えるくらいまで錆を落として、極力全開出来るコースで乗ってみて下さい。結構気分いいもんですよ。

 パワーアップアイテムも第二段とその先まで準備しているのですが、その前にそろそろピストンでも見てみたほうが良いタイミングになってきましたねえ……。

photo:mondo-moto 最後にとっても良いアイテム。ARCのレバーです。絶対折れないみたいです。これはオープンエンドを好むライダーには絶対お勧めですね(笑)。一度ぐにゃって曲がった事がありましたが、すぐに戻ってきました。今更って話しなんですが、びっくりでした。

 その辺りが一番に評価できるところだと思うのですが、僕が最初に気に入ったのは、握り易いっていうことでした。タッチが自分にはとても合ってました。実際にクラッチレバーも軽く握ることが出来ると思います。250Fや125クラスに比べると当然クラッチも強化されていますので握りが重たい車両なのですが、その悩みもすっきり解消しましたよ。

 次回は、更に4CSフォーク、あとクローズドカートリッジ、それからエンジンメンテナンスなんかも書けたらいいなあと思います。ではでは。

2013.03.08.
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